金融とテクノロジー雑記

勉強になった本の感想など

中国経済とフィンテック。フィンテックが一番先進的な国はどこ?

中国経済とフィンテック

少し前に読んだこの記事が気になったので改めてご紹介します。

中国のFinTech企業が英国を超える? 世界で最も成功しているフィンテック企業トップ50 | ZUU online

「中国のフィンテック」に関しては、有料ですがWSJにも記事があります。

冒頭の記事から中国のFinTechスタートアップを抜粋してみました。

中国のフィンテック(FinTech)スタートアップの例

中国

  • 1位:Zhong An」中国初のオンライン保険会社(アリババ・グループがTencentと2013年に共同設立)
  • 4位:「Qufenqi(趣分期)」ローン決済対応のオンライン小売業者
  • 9位:「Lufax(陆金所)」P2Pレンダー
  • 39位:「We Cash」中国初のテクノロジー企業向け信用格付け会社

ここ数年で中国のテクノロジー技術は、あらゆる国を抜き去っている印象があります。

一方、記事によると、中国のP2Pプロバイダーは正規の金融機関から融資を受けられない消費者を対象にしているため、銀行を脅かす段階にまでは成長していないとの指摘もあるようです。

このP2P融資に関しては、先日このような記事も出ていました。

中国のオンライン融資業者に対する規制

www.bloomberg.co.jp

以前オンライン融資が金融先進国で流行りまくっているという記事を書きましたが、当然様々なスタートアップが生まれれば、消えていくスタートアップも多く出てきます。

このような規制で健全な運営がなされれば良いのでしょうが、中国では既に1000のP2Pプラットフォームには「問題がある」と指摘されているようで、2016年は中国経済を含め、色々とFinTech領域でも歪が出てきそうな気がしています。

ちなみに、2015年11月時点で既に「2612のオンライン融資プラットフォーム」が正常に稼働し、融資残高は「4000億元(約7兆4200億円)」を超えているとの事です。

急伸中の「クラウドファンディング」市場で注目は“貸付型” | 東京IT新聞

一方日本は、上記の記事にある「国内のクラウドファンディング市場」を例にとっても、2015年度は前年比44%増の283億超程度とのことですので、中国の市場の大きさが凄まじいことに気づきます。

フィンテックが世界で一番進んでいるのは中国?

中国

先日メタップスの佐藤さんがこんなコメントをしていました。

確かに「中国」は気になります。

ただ、フィンテックのトレンドを追うには、この「中国」に加えて、ロンドンを筆頭とした「ヨーロッパ諸国」、NYやシリコンバレーなどの「米国」、加えて「イスラエル」あたりを見ておく必要があるかなぁと個人的には思っています。

ちなみにこの「ロンドン」に関しては、1年以上前にTechCrunchさんが記事を書かれています。

ロンドンのフィンテックは?

jp.techcrunch.com

「既存の欧州最大金融センターとしての歴史と強さ」と「TechCity構想によるスタートアップムーブメント」がある点から、東京の将来像とも紹介されています。

そんなロンドンのFinTechスタートアップですが、先日とあるブログで2016年に注目すべきFinTech企業5社が紹介されていました。

以下になりますが、日本語の説明があるものはリンクを貼っておきます。

個人的に一番気になったのが最後の「Revolut」です。

Revolut

www.youtube.com

1分ちょいの動画ですが、分かりやすかったのでご紹介します。

動画にも出てくるように、Revolutカードとアプリがあり、下記のような特徴があります。

  1. Revolutカードでは、デビットカードとして世界中の店舗で支払いが可能で、キャッシュカードとしてATMでお金を引き出すことも可能(カード発行料は無料)
  2. Revolutアプリでは、SMSや電子メール、SNSを通じて世界中にお金を送金できたり、米ドル・ユーロ・ポンドの通貨の両替が格安で可能

何とも便利なアプリです。

ちなみに両替をしなくても今後はビットコインがあるじゃないかという意見もある気がしますが、個人的にはビットコインが「メイン」として利用される可能性は低いと思っています。

送金や決済の分野は、恐らくどこかのFinTech企業を買収した大手企業が5年以内に覇者となるような気がしています。

最後に余談ですが、最近ブログを書いていると、書く度に色々と新しい発見があり、考え方が以前と変わってきたりしています。

そのため、恐らく他のブロガーの方の始めた当初のブログを読んでも、それはもう「過去」のことで、その人の考えは既に変わっていたりすることも往々にしてあるのだろうなと思いました。