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元銀行員の金融とテクノロジー雑記

主に金融とテクノロジー(フィンテック・ブロックチェーン・ビットコイン)、投資(株式・FX・不動産)を学ぶために書いているただの雑記。

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イーサリアム(Ethereum)って何?Microsoft・IBM・Samsungが注目するブロックチェーンプロジェクト?

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2016年がスタートして早半月が経ちました。

昨年末には「2016年にはこれが来る!」的な記事が目立ちましたが、中でも気になったものを2つほどご紹介します。

恐らくこちらの記事に記載されている大半は「来ず」に終わるのが世の常ですが、個人的に一つ目の記事に紹介されている「イーサリアム(Ethereum)」には非常に関心があります。

多くの人がこの「イーサリアム」に関心を持ったのは、ホリエモンのこの発言からかと思います。

今回はそんな「イーサリアム」について書こうかと思います。ちょっと長いのでお気を付け下さい。

マイクロソフトとイーサリアムの提携 

2015年11月にはこんなニュースが流れました。

2番目の記事によると、マイクロソフトは、マイクロソフトのクラウド基盤である「Azure」において、イーサリアムのブロックチェーンと機能が簡単に使えるようなインターフェイスを提供する事になったとのことです。

また、IBMとSamsungも、IoT領域でイーサリアムの技術を使うことを発表しているようです。

これだけ読んでもイーサリアムが何かは良く分からない感じですが、「イーサリアム」の注目度は分かるかと思います。

イーサリアムって何?

イーサリアムはWikipedia先生にも載っていますので、そちらを抜粋するとこのように書かれています。

イーサリアムは、イーサリアム・プロジェクトにより開発が進められている、分散型アプリケーション(DApps)やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームの名称、及び関連するオープンソース・ソフトウェア・プロジェクトの総称である。

イーサリアムでは、イーサリアム・ネットワークと呼ばれるP2Pのネットワーク上でスマート・コントラクトの履行履歴をブロックチェーンに記録していく。

またイーサリアムは、スマート・コントラクトを記述するチューリング完全なプログラミング言語を持ち、ネットワーク参加者はこのネットワーク上のブロックチェーンに任意のDAppsやスマート・コントラクトを記述しそれを実行することが可能になる。

これだけ読んで理解できる方はこれ以上僕の文章を読む必要は無いかと思います。

少し古いですがこちらの記事が一番分かり易い気がしましたので、こちらを元に考えてみたいと思います。

スマートコントラクトとブロックチェーン

上記の記事で僕が一番分かり易いと思った部分を抜粋してご紹介します。

たとえば、スマートコントラクト(契約)というものがある。

 

これは、いわゆる民事の契約を、コンピュータがわかるように記述しようというものだ。つまり、契約書、契約を、コンピュータのスクリプトにして、コンピュータが理解し、処理できるようにしようというものだ。

 

たとえばスマートコントラクトでは、誰が誰にいくらをかりて、いつ返す、担保はこれこれといったものから、複雑な権利のやりとりといったものまでを記述することができる。

 

さて、このスマートコントラクトと、ビットコインのもつブロックチェーンの認証の仕組みを組み合わせたら*どのような未来が考えられるだろうか?

 

例えば、ある人物が10ビットコインを借りて、1年後に返すという約束を作ったと考える。すると、これを、電子署名し、偽造できないかたちで、ブロックチェーン(ビットコインのデータベース)に書き込むことができる。

 

その約束は、特別な認証機関なしに、ネットワーク参加者の全員がたちどころに認識することができ、そして、それを正しい・偽造されていないということを明らかにできる。

 

そして、スクリプト化されているので、期日がきたらコンピュータが自動的に執行するようにもできるし、エクスロー取引も簡単になる。これは、デリバティブの取引ができるとうことだ。

 

デリバティブをスクリプトで定義し、エクスローをかませてネットワークに載せることもできる。そしてそのデリバティブ契約は自由に売買(所有権の移動)も可能だ。

 

このようなことができる基盤が、いまオープンソースで開発されている。それがEthereumというものだ。

何となく分かったような分からないような状態になったかと思いますが、僕がこの文章を読んで一番驚いたのは、「コンピュータが自動的に契約を執行できる」という部分でした。

それでは、更にもう一歩踏み込んで具体例を考えてみたいと思います。

イーサリアムが実現する未来

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イーサリアムで良く例に出されるのが「クラウドファンディング」です。

こちらの記事でもイーサリアムの3つ目の特徴として、例が出されています。

人々が集ってなにかをするとき、もっとも難しいのは決められたルールをまもって仕事をすることだ。

 

イーサリアムのコンピュータ上で走る業務やアプリは、予めルールをビルトインすることができ、第三者の仲介や監督なしに、執行できる。

 

例えば、イーサリアム上の分散型クラウドファンディングアプリは、元締めも、監査人も、資金の預かり人も必要なく、ルールにしたがってイーサリアムのコードが、ファンドの目標額の判定や、安全な預かり、資金の分配を自動的に行う。

例えば、AさんがMakuakeというクラウドファンディングサイトを使って、お店の開業資金100万円を調達するとします。

その場合、大体1か月ぐらいMakuakeのサイト上で資金調達のプロジェクトを続け、オンラインで様々な出資者からお金を集めます。

無事1か月で目標の100万円が集まったら、数週間~2か月後ぐらいに、Aさんの口座に約20%の手数料を引いた金額が入金されます。

これら一連のプロセスに付随する、プロジェクト管理や、集めた資金の管理や、Aさんへの振込事務は、全て手動で行われることになります。

ですが、この「イーサリアム」という基盤を使うと下記のようなことが実現可能という話かと思います。

第三者を介さず自動で手続きが完了する

例えば、Aさんが100ビットコインをクラウドファンディングで調達したい場合、イーサリアム上のアプリを使うと、全て自動で完了するということです。

まず、「イーサリアムのコンピュータ上で走る業務やアプリは、予めルールをビルトインすることができ、第三者の仲介や監督なしに、執行できる」とのことです。

そのため、100ビットコインが集まれば、クラウドファンディングのプロジェクトは自動で終了し、自動でAさんに100ビットコインを送金するというルールを、予め組み込むこともできるのかと思います。

また、予めルールを組み込んでおけば、プロジェクトの期日が来てもお金が集まっていなければ、出資した人にきちんとお金を返金するということも、自動で可能になるということかと思います。

そして更に凄いことに、ブロックチェーンの仕組みがありますので、そのお金の移動の記録は、誰にも改ざんされない形で、誰もが見える形で、ネットワーク上に残り続けるため、第三者や特別な認証機関が不要ということです。

つまり、この「イーサリアム」を応用すると、クラウドファンディングサイトの管理者や、資金の振込時に使用する金融機関さえ不要ということになるかと思います。

「Ether」から見る新しい資金調達手法

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日本デジタルマネー協会さんの資料では、「Ether」に関しても説明されていましたので、少し「Ether」についても触れておきます。

先日ご紹介した「Factom」が「Factoid」を持つように、「Etherium(イーサリアム)」も「Ether」と呼ばれる独自通貨をもちます。

この「Ether」は「イーサリアム」を利用するための基本的単位で、「イーサリアム」を利用するためには「Ether」を支払わなければなりません。

「イーサリアム」は「Ether」をビットコインと引き換えに事前に販売することで、「イーサリアム」の初期の開発費用を獲得しています。

これは先日の記事でもご紹介しましたが、所謂「クラウドセール(ICO)」と呼ばれる手法で、「新しい資金調達手法」と言っても過言ではないでしょう。

この「クラウドセール」で、イーサリアムはなんと約16億円もの資金調達を完了しています。

金融マンにITを教えるよりも、ITの人に金融を教えた方が良い

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色々と書いてきましたが、僕はITバックグラウンドの人材では無いので、ブロックチェーンの技術的な細かい点は理解していない部分も多いと思われます。

また、こういう事を書くと批判も来るのですが、基本的なスタンスとして、物事の本質を捉えていればそれで良いかなと思っています。

ちなみに以前「金融マンにITを教えるよりも、ITの人に金融を教えた方が良い」と言っていた方を見かけましたが、僕も全くもってその通りだと思いますし、多分そっちの方が色々と人材を育てる上でも効率的でしょう。

ですが、ITに関心のある金融マンがもしいたら、最近は短期間で効率良く学べるオンラインスクールも増えてきましたので、間違いなくプログラミングなどを含めてITに関しては学んだ方が良いことも、また確かかと思います。

TECH ACADEMY(プログラミングスクール)

ちなみにTECH ACADEMYは筆者も利用しましたがオススメです。

イーサリアムとブロックチェーンのアルゴリズム

www.slideshare.net

それではイーサリアムの話に戻り、多少古い資料にはなりますが、スライドもあったのでシェアしておきます。

世間ではブロックチェーンやビットコインについて色んな記事が出回っていますが、個人的には日本デジタルマネー協会さんや大石さんの文章を読んだ方が、一番理解が進む気がしています。

ちなみにビットコインやブロックチェーンの話題になると度々登場する大石さんですが、「ブロックチェーン」のアルゴリズムと動作原理について本を書かれているので、ご関心のある方向けにご紹介しておきます。

イーサリアムへの世間からの期待

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ZUUさんの記事によると、2016年にはIBMといった大手企業がイーサリアムと提携することが期待され、イーサリアムが「ブロックチェーン業界のリーダー」としての地位を不動のものとすることは間違いない、とのことです。

ちなみに、イーサリアムのクラウドセール参加者の中には16倍ものリターンを得た方もいたり、金融機関であったらUBSやBarclaysが特に関心を抱いているようで、世間からの期待値の高さが伺えます。

そんな訳で本ブログでも今後ともこの「イーサリアム」には注視していきたいと思いますし、ブロックチェーン関連の記事もぽつぽつ書いていこうかと思っています。

それでは今日はこの辺で。

ブロックチェーンの推薦図書(2017年2月追記)

2016年に「ブロックチェーンの衝撃」、2017年に「ブロックチェーン革命」というブロックチェーンに関する名著が出ましたので、ご関心のある方はこれらの本を読まれることをお勧めします。