元銀行員の金融とテクノロジー雑記

主に金融とテクノロジー(フィンテック・ブロックチェーン・ビットコイン)、投資(株式・FX・不動産・仮想通貨)を学ぶために書いている雑記

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「Peertracks」とは?音楽業界におけるブロックチェーン。無名のアーティストを発見して稼げる新たなプラットフォーム。

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音楽業界のブロックチェーン

【2017年7月一部更新】

「ブロックチェーン」関連のニュースで、音楽業界とブロックチェーンに関する気になる記事を読んだので書こうかと思います。

記事によると、音楽業界にもブロックチェーンを用いたサービスが入ってきているとのことです。

ただ、いまいち上記の記事を読んでも良く分からなかったので、紹介されているスタートアップのHPを見て考えることにしました。

Peertracks(ピアートラックス)

peertracks.com 

今回は記事の中でも特に気になった、こちらの「Peertracks(ピアートラックス)」について書こうかと思います。

ZUUさんによると、以下の説明が書かれています。

「アーティスト・エクイティ・トレーディング・システム」の確立を狙うピアートラックスが提供しているプラットフォーム、ミューズ(MUSE)では、「アーティストコイン」という仮想通貨を利用してアーティストとユーザーの取引が行われる。  

アーティストにとっては自分の音楽を売り込める場、ユーザーにとっては格安でメインストリームに出回っていない音楽を入手できる場となっているようです。

「アーティストとユーザー」を直に繋ぎ、仲介システムを省くことで、アーティストに高い収益を還元し、ユーザーにも安く音楽を提供できるという仕組みのようです。

HPを見てみると、どうやらアーティストがサイトで歌やアルバムを売った場合の手数料は5%のようです。アップルのiTunesでは30%のようですので、随分安い印象です。

現在の日本の音楽業界

音楽業界のブロックチェーン

日本に目を向けてみると、無名のアーティストがCDを販売しようとすると、どうやら売上の数十パーセントを、手数料として、販売するプラットフォームに納めなければならないようです。

例えばこのようなサイトで無名のアーティストがCDを販売するとすると、売上の30%が手数料となります。

売り上げはmuzie shop 取引条件に基づき、CD1枚あたりの30パーセントを販売手数料としてミュージーへ。

残りの70パーセントをアーティストへ分配します。

ちなみにその他にも少し調べてみると、最近話題のNoteを使って販売したりしていたりするアーティストもいれば、以前からあるSoundCloudやYoutubeなどを利用し、自分が作った曲をサイトにアップロードして、無料で個人に配信している方もいるようです。 

Peertracksはこれまでのサイトと何が違うのか?

音楽業界のブロックチェーン

Peertracksのサイトを見てみると、これまでの他のプラットフォームと同じように、アーティストはPeertracksのサイトに曲をアップロードして配信、販売することができ、ユーザーはそれをダウンロードできたりするようです。

ここまでは既存のサイトとそんなに変わらないような気がしますが、特徴的なのは、アーティストが独自のコイン(仮想通貨)を発行でき、そのコインを購入したユーザーは、そのコインを自由にトレードできるところかと思います。

ちなみにこのアーティストのコイン(仮想通貨)は、サイト上では「Notes」と呼ばれています。

「Notes」はアーティストが発行する、アーティスト独自のコイン(仮想通貨)です。

アーティストは、その「Notes」を購入してくれた「Notes」の保有者(要はファン)に対して、サービスや特典(アーティストのグッズの割引やコンサートチケットなど)を付与することができます。

そして面白いことに、その「Notes」の価値は、サイト上でアーティストの曲が沢山聞かれたり、アーティストが有名になって人気になればなるほど、高まっていくようです。

要はそのアーティストのコインである「Notes」を欲しい人が増えれば増えるほど、その価値は高まっていくということでしょう。

ただ、「Notes」は会社の株式とは違いますので、ユーザーはこの「Notes」を持っているからと言って、何かの議決権や著作権などの権利の一部を持っている訳ではありません。

個人が稼げるプラットフォームとしての可能性

音楽業界のブロックチェーン

そしてもう一つの面白いポイントは、才能のあるアーティストを早い段階から見出し、そのアーティストの「Notes」を早い段階で購入した人は、将来的に稼げる可能性があるという点です。

何故なら「Notes」は人気が出れば出るほど、その価値が高まるからです。

そして、その「Notes」をトレードできるからです。

要は、購入時よりも遥かに価値が高くなった「Notes」を、ドルなどに換金できるということかと思います。

クラウドファンディングとの違い

この「Notes」の価値が変動する点と、「Notes」をトレードできる点が、アーティスト向けのクラウドファンディングサイトとの違いでもあります。

アーティストやクリエイター向けのクラウドファンディングは、例えば支援者は1万円を支援する代わりに、リワーズと呼ばれる何かしらの報酬を得る事ができます。

ここでは例えば、アーティストが集めたお金を使って将来的に販売するプロモーションビデオを、定価よりも安く購入できる権利などとしておきます。

クラウドファンディングの場合は、プロジェクトが終了したらそれで終わりですので、その権利の価値が高まることもなければ、その権利を売買することもできません。

一方、Peertracksの「Notes」の場合は、支援者(パトロン)は、まず「Notes」を保有し続けることができます。

そして、支援しているアーティストが有名になればなるほど、保有している「Notes」の価値が上がっていきます。

また、その「Notes」をドルに換金することもできますし、多分、他のアーティストの「Notes」や何か別のものともトレードできるようになっていくのかと思います。

ブロックチェーン技術「MUSE」

音楽業界のブロックチェーン

ここは僕の理解が正しければですが、恐らく、ブロックチェーン技術の基に成り立っているので、例えば音楽の著作権に関するやり取りが、大幅に改善されるように思われます。

つまりどういうことかというと、「いつどこで誰が、自分が作った曲を使用したのか?」という記録が、誰にも改ざんできない形で、誰もが見える形で、ブロックチェーン上に残ります。

そして、自動で、その著作権使用料を計算し、アーティストに還元してくれるのかと思います。

調べてみたところ、日本では、楽曲が使われた時に使用料を徴収してくれる機関である「JASRAC」に楽曲を登録しなければ、アーティストは著作権使用料を得る事はできないようです。

「JASRAC」に登録することで、「JASRAC」がアーティストの代わりに、誰がいつその曲を使ったのかを調べ、その使用料を徴収してくれるという仕組みのようです。

ただ、この「Peertracks」というプラットフォームが普及するのであれば、第三者機関である「JASRAC」は不要になるかと思います。

新しい投資の一つ?

アーティストやファンのために生まれたサイトでもありますが、クリエイターを発見する能力に長けた人が稼げるプラットフォームとも言えるように思えます。

ちなみに、「Peertracks」自身も明確にサイトでこのような文を書いています。

  • Trade Notes of your favorite artists(あなたのお気に入りのアーティストの「Notes」をトレードしよう)
  • Benefit financially from finding talent early(才能あるアーティストを早く見つけて金銭的な報酬を得よう)
  • Get perks and privileges for supporting artists(アーティストを支援するためにサービスや特典(要はNotes)を購入しよう)

アーティストの熱狂的なファンが、将来的に「Notes」を売買したいのかはわかりませんが、個人的には面白いなぁと思ったサービスでした。

自分が気づかない間に、世界は凄まじい勢いで変わっている

音楽業界のブロックチェーン

こういう話を書くと、決まって「そのサービスは流行らない」という方が出てきます。

しかし、例えこのPeertracksが流行らなかったとしても、また誰かが同じような領域で新しいサービスを出す可能性は高く、新たな変化の波が音楽業界にも押し寄せていることは、確実なように思います。

思い返せば「ipod」も当時は革命的でした。

「ipod」が発売される5年前は誰も「ipod」が流行るなんて想像できなかったように、5年後には想像もできないようなことが起こっていると考える方が、自然なように思います。

 

Musicoinが出現(2017年7月追記)

musicoin.org

2017年には「Musicoin.org」なる音楽領域でのサービスが新たに出ていました。

仮想通貨は今や何百種類とあり、毎月のように新しいサービスが生まれています。

ちなみには日本では、簡単安心!ビットコイン取引所 coincheckが一番多くの仮想通貨を取り扱っています。

 

日々、世界中で数えきれない程のスタートアップが生まれては消えていく世の中において、テクノロジーの進歩とともに自分も変わっていかないと、あっという間に時代に取り残されてしまうのでしょう。

それでは今日はこの辺で。