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元銀行員の金融とテクノロジー雑記

主に金融とテクノロジー(フィンテック・ブロックチェーン・ビットコイン)、投資(株式・FX・不動産)を学ぶために書いているただの雑記。

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ブロックチェーンの影響は金融業界だけに留まらないという話。

Blockchain(ブロックチェーン) 金融業界 Bitcoin(ビットコイン)

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先日銀行時代の同期と話していて、フィンテック分野のサービスが既存の日本の金融業界にどのようなインパクトを与えるのか?という話になりました。

僕自身はそれらが既存の大手金融機関に何かビジネスモデルの変革を促すような革命的なインパクトを与えるとは思っていません。例えば現在話題になっている日本のフィンテックサービスは、大分昔から海外にはありましたので、それが去年から今年にかけてようやく日本でも話題になりだし、現在ブームで騒がれているだけです。

日本の金融機関は欧米に比べて5年は遅れていると言われていますので、良いフィンテックサービス(特にリテール分野)は、スタートアップに見習って取り入れていきましょうという話な気がします。

ちなみに、「オープンイノベーションを取り込んでいきましょう」、「欧米の先進的な金融機関に見習ってサービスを改善していきましょう」という提案は、遥か昔から様々なコンサルティングファームが既存の金融機関に提示されていると思われます。

ですが、金融機関側は「規制に守られているからそんなに変わる必要がないという」という強い想いと、「いざ変わりたくてもすぐには変われない」体質を持っているので、欧米や中国に比べて大した進歩なく今に至るというところなのではないでしょうか。

ビットコインとブロックチェーンのポテンシャル

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色々とズバズバ書きましたが、個人的にそのような中でもポテンシャルを感じているのは「ビットコイン」と「ブロックチェーン」です。

ただ、それらの影響は別に金融業界に留まらないと思っています。

そもそも「ビットコイン」は金融に分類されるのかもしれませんが、その背後にある「ブロックチェーン」はテクノロジーなので、特段「金融」というカテゴリーに所属する訳でもないと思っています。

そしてこの「ブロックチェーン」というワードですが、「フィンテック」と同じくバズワードになっています。

僕自身も明確に定義して使っている訳でもありませんし、無理して定義づけしてもそんなに意味無いと思うのですが、先日佐藤さんが書かれた記事が非常に勉強になったのでご紹介します。

そもそもブロックチェーンって何? 

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この記事を読まれる前に、こちらの記事を先に読まれると良いかもしれません。

doublehash.me

ビットコインのブロックチェーン

①ハッシュポインタの連続によるデータ構造をもつアペンドオンリーの(追加のみしかできない)データベース。

②パブリックであり、インターネット上で誰もがアクセスできる

③トランザクションの順番について、ネットワークが単一の合意をするために、ハッシュパワー投票による合意アルゴリズム(Pow)を採用し、管理者を不要とした

④採掘者へのインセンティブとして、価格のつくトークン(ビットコイン)を発行して、報酬とした

⑤ノードは分散型であり、誰でも参加、離脱できる

⑥管理者がいない(いわゆるP2P)

ほぼ、これがビットコインのブロックチェーンの重要な特徴だとおもいます。この5つが満たされているものを、フルブロックチェーンとでもいいましょうか。

詳細を知りたい方は読んで頂ければと思いますが、上記の特徴および最後らへんに「パブリックで、中央の管理者なく、P2Pで動かす」と書かれているところが、「ブロックチェーン」の定義を分けるポイントなのかなぁと思いました。

例えば、金融機関は誰から誰に振り込まれたかの動きを追跡したいですし、手数料もとりたいので、「パブリックで、中央の管理者なく、P2Pで資金を動かされたら」嫌です。

なので、上記のような「ビットコインのフルブロックチェーン」そのものを受け入れようとはせず、プライベートなブロックチェーンを独自で開発しようとするのでしょう。多分ここら辺がビットコインの熱狂的なファンの嫌うところなのではないでしょうか。

また、「ブロックチェーン」を調べても、人によって言ってる事が違う(というかテクノロジーの進歩が速すぎて、昔の記事が今では正しくなくなってしまう?)ので、結局「誰を信じるか?」な気がします。

僕が日本人で追っているのは、今までの経歴や成果、書かれている文章などから何となく大石さんと朝山さんです。あとは野口先生(仮想通貨革命---ビットコインは始まりにすぎない)でしょうか。

ブロックチェーンがそれぞれの業界へ与える影響

タイトルの話に戻り、ブロックチェーンがそれぞれの業界に齎す影響を書いていた記事がありましたので、それについて再び日本デジタルマネー協会さんの資料とともに考えることにしました。

blogs.wsj.com

訳すのが大変なので今回は英語の原文に簡単にコメントします。

The financial industry is a first mover in blockchain, investing nearly $1 billion in blockchain companies, according to Magister Advisors.

改めて思いますが10億ドルってかなりの額ですよね。それだけブロックチェーンが期待されているという。

Diamonds, Art, Airplane Parts

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Ownership histories could also help police and insurance investigators track stolen gems. Reputable buyers could check the blockchain for information about the diamond on offer.

かなり端折って言うと、絵やダイヤモンドなども良く盗難などが話題になりますが、それらの所有権の履歴などをネットワーク上に記録しておいて、参照できたら良いという話かと思いました。

アート所有権管理のascribe

www.ascribe.io

Music, Movies, News

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Blockchain could shift the dynamics in the media business through so-called smart contracts.

These are agreements that nodes automatically execute, with no human intervention, once pre-coded conditions are met. In a simple example, a news website would unlock an article when a reader transfers payment.

音楽についてはPeertracksで以前書きましたが、上記の例はメディアの話です。

人力を介さずに自動で契約が完了し、読者が支払いを済ました瞬間に有料の記事を読めるようになるところがポイントなのではないでしょうか。

Health Records, Personalized Medicine

Pharmaceutical companies could tag drugs with identification numbers on a blockchain, to track goods through the supply chain and cut theft and counterfeiting, Mr. Cordwell says.

例えば製薬会社も、薬に識別番号をふってブロックチェーン上に記録しておけば、偽造薬の対策になるという話でした。

ちなみに日本デジタルマネー協会さんによると下記のようなサービスも紹介されています。

サプライチェーン上の偽物を防ぐBlockVerify

書き換え出来ないデータストアであるブロックチェーンを用いて、購入時にQRコードで真正品かを確認できるようにする。

全てのプロダクトを資産とみなしてブロックチェーンに登録し、ユニークなIDを付与。

www.blockverify.io

Food and Drink

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In agriculture, farmers could put sensors in fields to monitor crops through growth, harvest and transport, recording data on a blockchain via wireless network.

農業の領域では、畑にセンサーを置いて、作物の成長、収穫から輸送の情報をブロックチェーン上に「記録」しましょうという話でした。

ちなみに自動販売機をクレジットカード購入でキャッシュレスにしようという話も書かれてましたが、現時点で電子マネーがあるのでいまいち僕にはイメージが湧きませんでした。

Insurance Opportunity and Peril

Companies could offer “instant” policies good for a few hours

保険に関しては、「365日24時間即座に提供できるようになる」という話がありました。いちいち書類を書いて契約を結ぶのは明らかに手間ですから、これは多分来るべき未来なのでしょう。

Blockchain can also ease peer-to-peer insurance, circumventing established companies.

あともう一つは「P2Pの保険」の話です。

P2Pの保険をネットワーク上で契約できれば、保険会社は不要という話なんですが、感覚的には日本で普及するにはかなりの年月がいりそうな気がしています。

現在の保険業界のプレイヤーが強すぎるのと、日本という国は残念ながら「Uber」や「Airbnb」のような個人間のサービスが既存の業界の脅威になりそうになると、法律で規制しようとする動きがありますので。

色々と例を見てきましたが、このようにブロックチェーンは別に金融業界だけに影響を与える訳ではないので、そういう点で僕はポテンシャルを感じています。ちなみにビットコインにポテンシャルを感じるのは、新興国では需要がありそうだからです。

ブロックチェーン技術を用いた個別企業についてはもう少し色々理解したいので、今度また書こうかと思います。それでは今日はこの辺で。

ブロックチェーンの推薦本の追記(2017年2月)

2016年と2017年にブロックチェーンに関する名著が出ましたので、ご関心のある方はこれらの本を読まれることをお勧めします。

ブロックチェーンの衝撃

ブロックチェーン革命