元銀行員の金融とテクノロジー雑記

主に金融とテクノロジー(フィンテック・ブロックチェーン・ビットコイン)、投資(株式・FX・不動産・仮想通貨)を学ぶために書いている雑記

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フィンテックの融資サービスと個人の資産管理サービス【FinTechの分野その①】

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フィンテック

【2017年7月一部更新】

今回は「フィンテックの融資サービス」と「フィンテックの個人の資産管理サービス」についてご紹介します。

フィンテック(FinTech)のカテゴリーについては以前紹介したこちらの記事を読めば把握できるかと思いますが、こちらの記事では下記12のカテゴリーに分けています。

フィンテックの12のカテゴリー

フィンテックのカテゴリー

  1. 融資(Lending)
  2. 個人の資産管理(Personal Finance)
  3. 決済(Payments)
  4. 個人投資(Retail Investments)
  5. 会計
  6. 仮想通貨
  7. 機関投資家による投資(Institutional Investments)
  8. 資金調達(Equity Finance)
  9. 送金(Remittances)
  10. 個人のための銀行(Consumer Banking)
  11. 金融の調査(Financial Research)
  12. 銀行インフラ(Banking Infrastructure)

カテゴリーはこちらで良いと思うのですが、ビットコインの送金サービスなどは「6.仮想通貨」でもあり「9.送金」にも該当するので、フィンテックのサービスをカテゴリーに分けてもMECEにはなり得ないと思っています。

こちらの記事からかなり時間が経ちましたので、一つ一つ調べてみることにしました。

1. フィンテックの融資サービス

insights.venturescanner.com

「融資を受けたい人と、投資したい人をマッチングするサービスの分野」とのことですが、融資に関しては「Business(企業)」向けと「Consumer(個人)」向けで分けているものもあります。

これを単純に分類すると下記のようになりそうです。

  • 法人から法人への融資(B to B)
  • 法人から個人への融資(B to C)
  • 個人から個人への融資(C to C)
  • 個人から法人への融資(C to B)

個人的に「法人からの融資」というと銀行をイメージしますが、「個人からの融資」というと「クラウドファンディング」や「P2P Lending」をイメージします。

そして調べていると、ふと「クレジットスコア関連のサービス」もこの融資分野に入るような気がしてきました。

クレジットスコアとは?

クレジットスコアは、「個人の信用度を得点化したもの」です。

主に米国で用いられているのですが、要は「その人の信用度の度合い」です。

そのため、高い方が「お金を貸しても大丈夫」という話になります。

近い将来、日本でも融資審査の自動化(与信判断の機械化)サービスなども出てくるかと思いますので、それらのサービスは今のところこの融資分野に入るのかもしれません。

ちなみにクレジットスコア関連のサービスではこちらの企業が有名です。

Trusting Social

www.trustingsocial.com

こちらの記事にもあるように「ソーシャルデータ、ウェブデータ、電話代の支払い履歴などから、借入を行おうとしている法人・個人が本人であるか、信頼できる人であるか、返済できる人であるか、という判定を学歴や行動履歴などから行う」サービスです。

既存の与信判断とは異なるアプローチをとっているので、今後どのようなトレンドが形成されていくのか興味深々です。 

2. フィンテックの個人の資産管理サービス

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こちらは調べてみると「PFM」と「PFM+α」で分かれていたりします。

「PFM」に関しては、ビデオが素敵だったのでスウェーデンの「Tink」を紹介しておきます。

Tink

www.tinkapp.com

 フランスだと「Bankin’」、ドイツだと「Numbrs」あたりが有名なようです。

「PFM+α」は「資産管理+αのサービス」というように捉えて良いかと思うので境界線はグレーですが、いくつか面白いと思ったサービスをご紹介します。

LearnVest

www.learnvest.com

LearnVestは「貯蓄や負債、投資などについて個々人に合わせたプラニングを提案するファイナンシャルプランナーの紹介サービスです。

ユーザーはオンライン上で自分のお金に関する様々な情報を入力し、ファイナンシャルプランナーはその情報を元に貯金や投資に関するアドバイスを提供します。要は「オンライン+オフラインでのアドバイス提供サービス」とも言えるかと思います。

初期費用$299+毎月$19のようですので、大体初年度4万円、次年度から3000円程度のコストでアドバイスが受けられるようなイメージでしょうか。ちなみにLearnVestは2007年に創業で、既に6900万ドルを調達しているようです。

(参考記事)“1分でわかる!成功サービス(46)”パーソナルファイナンスサービス「LearnVest(ラーンベスト)」 | Bizna Lab ブログ

Level money

levelmoney.com

Level moneyは「モバイルマネーメーター」と言われています。

アプリを銀行口座やクレジットカードとリンクさせると、3つのバブル(泡)が現れ、今日、今週、および今月の残りの期間中に使えるお金の額が表示されます。

その泡をタップするとその期間中にお金が何に消えていったかを表示してくれたり、今後の取引と自分の口座に記録された取引を示すリストも表示してくれるようです。

www.youtube.com

それらの一連の取引に「通常」「緊急」「請求」といったラベルを付け、使えるお金の限度額をより適切に判断できるような機能も提供しています。

ちなみに2012年設立で、既に5億円以上を調達しているようです。

ある動画では「ファイナンシャルGPS」とも言われており、「今自分がファイナンシャルの観点でどこにいるのか?」を教えてくれる機能を保有してたり、優れたUIを持つことから「PFM+α」に位置付けられているのでしょう。

(参考記事)「今日使えるお金の額」を教えてくれるアプリ:Level Money « WIRED.jp

Billguard 

www.billguard.com

Billguardは「クレジットカード履歴の監視サービス」を提供しています。

まさに「資産管理+α」のサービスと言えるでしょう。

また、銀行や商店に対して有料で不正使用に関する紛争を早期に解決するサービスも提供しているようです。

このようなサービスが出てくる背景には、どうやら米国の消費者は年間3百ドル以上を不正使用等によって失っており、クレジットカード詐欺だけでも年間70億ドルの被害が出ていることがあるようです(ちなみに銀行が把握しているのはそのわずか3分の1程度)。

消費者金融保護局(CFPB)が公開しているクレジットカードに関する苦情データベースや、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアなどから情報を収集し、不正の監視をしているようです。

なお、問題を検出した際は顧客に対して警告し、更に不正に利用されたお金を取り戻す支援もしています。

ビジネスモデルは「フリーミアム」で、クレジットカード2枚までは毎月の監視レポートとリアルタイムの警告サービスが無料で利用できます。

年間$83.88(約1万円)でカードの上限枚数が10になり、不正事案が発生した際に優先的に支援を受けられるようです。

ちなみに2011年創業で、既に累計1300万ドルを調達しているようです。

(参考記事)オープンデータビジネスモデル(4) BillGuard、警告から紛争解決へビジネスモデルを最適化 | オープンデータとオープンガバメントを推進する Open Knowledge Foundation Japan 

後は「Personal Capital」なども非常に面白いと思いますので、ご関心のある方はチェックしてみると良いかと思います。