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元マッキンゼー伊賀氏の生産性の感想 | 成長とは生産性が上がること

元マッキンゼーの生産性の感想

本を捨てようと思っていたら「生産性」の本があったのでパラパラとめくっていたら、勉強になる箇所がたくさんあったので、読書感想メモでも残しておきたいと思います。

成長する = 生産性が上がる

そもそも「成長する」とは「生産性が上がる」ということに他なりません。成長する=生産性が上がるとは、

  1. 今まで何時間かかってもできなかったことが、できるようになった
  2. 今まで何時間もかかっていたことが、一時間でできるようになった
  3. 今まで一時間かかって達成していた成果よりはるかに高い成果を、同じ一時間で達成できるようになった
  4. 1や2で手に入った時間が、別の「今までは何時間かけてもできなかったこと」のために使われ、①に戻る

というサイクルが繰り返されることです。

生産性」の本で一番印象に残ったのはここの部分です。

例えば、なんとなく「彼/彼女にも、もう少し成長してほしいよね」といったような言葉には、「生産性」の観点はあまり含まれていないように思います。

例えば、「経営者目線になって欲しい」「視座が高くなって欲しい」など、なんでも良いのですが、「その目線になった」ということを客観的に評価するのは、実は結構難しいのではないでしょうか。

また、目線だけが経営者目線になることと、実際に経営者として組織を経営して成果を残せることは同義ではなく、単に目線が上がる人が増えるだけでは、組織として何も変わらない場合もあります。

そのようなぼんやりとした「成長」という単語に対して、明確にそれは「生産性が上がる」ことと定義しているのが、本書で一番良いなと思った部分です。

優秀な社員の話

そしてもう一つ印象に残ったのは、優秀な社員の話です。

「8:2の法則」などと言われることもありますが、優秀な社員とそうでない社員というのは、どこの組織にも存在するでしょう。

社内のトップパフォーマーというのは、常日頃からある意味では「自分より仕事のできない人々」と働いています。

その場合、そのようなトップパフォーマーの人々は社内に目を向けていても仕方なく、外に目を向けるしかないといったようなことが、本書においても書かれていました。

例えば本書においては、年齢別に、

  • 20代で一定規模の組織を率いる若い起業家
  • 30代でグローバル企業の日本支社で一部門を率いるアジア人プロフェッショナル
  • 40代でアジア部門統括を務める外資系企業の日本人ダイレクター

など、自分よりも圧倒的にすごい人と接する機会を増やしたりする方法なども、トップパフォーマーの成長に対しては有効な手法であるとの事例が出ていました。

もちろん人それぞれ刺激を受ける人というのは異なるのですが、確かに自分と同年代ぐらいの人で圧倒的な成果を出している人と出会う機会があると、人は刺激されるのではないかなと個人的には思います。

続いてそれぞれよかった箇所を残しておきます。

ビジネスイノベーションの話

ビジネスイノベーションを起こすためには、「一気に生産性をあげて、現状の問題を解決できる方法はないか?」という強い探究心が必要

管理部門の生産性評価に関して

生産性とは、「一定の成果を見出すために、どれだけの資源が使われたか」という比率、もしくは「一定の資源を使って、どれほどの成果を生み出したか」という比率

この生産性を昨年よりどれだけ上げたかという、比率の変化率を評価に使う

 

部下の育成と仕事の成果は両立するという話

管理職の仕事とは、「チームの生産性向上のためにリーダーシップを発揮すること」につきます。 

よく「仕事で成果を上げるだけではなく、部下を育成することも管理職の大事な役割」などと言われますが、これはやや不思議な表現です。

本来、部下のスキルが上がればチーム全体の成果も上がるはずです

「目の前の成果を上げるためには、部下の育成に時間を使うより自分が頑張る方が早い」と考える人が出てきてしまうのですが、管理職がそんな発想のままでは、組織の生産性が上がることはありません

仕事をブラックボックス化しないという話

まず考えるべきことは「この仕事は無くせないのか?」ということであり、次が「より効率的な方法はないか?自動化できないのか?」ということです。

どんな仕事もまずは、「そもそもどれほどの価値を生んでいる仕事なのか」ということを吟味した上での自動化が必要です

組織の生産性向上に特に効果的なのは、定期的に不要な仕事を洗い出す「業務仕分け」を導入することです 

会議の生産性についての話

「原則として資料の説明は禁止」というルールを作れば、会議の生産性は大幅に上昇します

個人的に印象に残ったのは上記らへんですが、最後の「原則として資料の説明は禁止」というルールは、生産性をあげる有効な手法の一つでしょう。

そもそも読めばわかることを、わざわざ數十分なども使ってプレゼンされたい人というのは少ないのはないでしょうか。

話は少しずれますが、時々私自身も仕事の関係上営業の提案を受けることがあるのですが、単純に資料の説明をされたり、はたまた電話やメールなどで「会って話したい」とだけ言われても、基本的には会いたいと思わないのが普通でしょう。

なぜなら会社にとってどのようなメリットがあるのかよくわからないからです。

いったいその営業しようとしている会社に対してどのような価値提供ができるのか、それを明確にした上で提案を持っていった方が、提案も刺さりやすいようには思います。

それとこの文を読んでもう一つ思い出したのは、Amazonの経営会議の話です。

アマゾンの会議ルール = PPT禁止で代わりに長文メモを使う

www.businessinsider.jp

一部抜粋しますが、こちらの記事には下記のような内容が書かれています。

「会議では必ず、出席者の1人が6ページのメモを準備する。主題、文章、動詞がしっかりと使われた物語のような構成になっている。箇条書きだけのメモではない。議論のための、コンテキスト(文脈)を作り出すためのメモだ」 

 

書簡の中でベゾス氏は、充実した内容の長文メモを書くには、書き手はテーマについて深く理解しなければならないと語った。また、書き手には「教えるという視点に立って、メモを練り上げる」ことが求められる。

会議においても、長々と作成された資料を読み上げられては、聞かされる方も辛いです。

会議前に資料を共有し、会議では「資料説明」ではなく「議論」ができると良いというのはその通りなので、自分も会社で働く上ではこの点は気をつけてやっていきたいなと思った次第でした。