元銀行員の金融とテクノロジー雑記

主に金融とテクノロジー(フィンテック・ブロックチェーン・ビットコイン)、投資(株式・FX・不動産・仮想通貨)を学ぶために書いている雑記

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銀行は今後やばいと聞くけれども、仮想通貨の取引所の今後も気になる

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銀行

最近は銀行が煽られる?ニュースを見かけるようになりました。

「慶応生の人気就職先が銀行って正気?」キンコン西野亮廣の発言が物議 - ライブドアニュース

自分も特に今から新卒でメガバンクに入ろうとは思わないですけど、強いて言うなら優良中小企業の社長とかオーナーに会える点と、富裕層のリアルを知れるのは良いかもしれません。

就職先についての銀行に関しては、確かに就職した人は銀行でしか生きていけなくなってしまう可能性は大いにあります。

ですが、銀行そのもの自体については「今後もそんなにやばくもないのでは?」というのが個人的な意見ではあります。

直近は銀行よりも、仮想通貨の取引所がまもなく戦国時代に突入する気がしています。

銀行のスイッチングコスト(既存銀行からの切り替え)について

スイッチングコスト

銀行がやばくないのでは?と思う1番の理由は、地銀は統合するにせよ、日本のメガバンクは未だに規制という強固な「参入障壁」によって競争から守られているからです。

個人ユーザーはネット銀行に徐々に移っていくようには思いますが、今後新たに新しい「メガバンク」みたいなのが誕生する可能性は低いでしょう。

この他にも、そもそもの銀行には「スイッチングコスト」がかかるという特性があります。例えば、今あなたが「三井住友銀行」の口座をメインで使っていたとします。

そして、会社の給料も毎月その口座に振り込まれて、クレジットカードの引き落としもその口座で、家の家賃や水道代、ガス代などもその口座から全て引き落とされるようになっていたとします。

そうすると、この「三井住友銀行」の口座を、競合である「みずほ銀行」に変えるのは正直かなりめんどくさいです。

なので、よっぽど大きなインセンティブがないと、多くの人はメインバンクを変更しません。

逆に銀行側から見れば、一度獲得してどっぷりハマったユーザーを競合に奪われる可能性は低く、ユーザーは長い間同じ銀行を使ってくれるのです。

これは銀行口座が色んな他のサービスとも密接に関わっていることも影響していますが、このような状況は個人だけでなく法人も同じです。

特に、特定の銀行から融資を受けていたりする会社がメインバンクを変えるのはかなり手間ですので、よっぽどのことがない限り変わりません。

仮想通貨の取引所のスイッチングコストについて

仮想通貨の取引所

一方、仮想通貨の取引所のスイッチングコストは、今の所殆どありません。なぜなら、メインで利用する仮想通貨の取引所を変えるのは簡単だからです。

仮想通貨の取引所に関しては、基本的には保有しているコインを新たに使う取引所に送金するだけで完了します。

ですので、仮想通貨の取引所の市場においては、たとえ後発の取引所であっても、資本体力があったり、ユーザーに適切なサービスを提供することで、顧客を奪いやすい構図があります。

例えば、海外の仮想通貨の取引所に関しても、1年ぐらい前はPoloniexが日本人に人気でしたが、それがいつしかBittrexやBinanceに移ったりと、サクッと変わってしまいます。

もしくは、そもそも中央集権型の取引所から分散型の取引所へと、徐々に古残ユーザーがシフトしてしまう可能性もあります。

これらの行動が起こってしまうのは、利用する仮想通貨の取引所を変えるのに手間がかからないからです。

資本体力がある方が有利な市場での戦い方はどうなるのか

戦い

日本の仮想通貨の取引所に関しても、2017年から遂に大企業のGMOインターネットが参戦し、最近では徐々にGMOコインに人気が出てきているように感じます。

2016年までの仮想通貨の取引所の市場には、このような大企業がいませんでした。

ですが、来年はSBI、DMM、サイバーエージェントなどの大企業の参入が確定していて、楽天やカブドットコム証券などの大手のネット証券も参入を検討しているようです。

そうして競争が激しい市場環境になってくると、当然手数料ベースの戦いでは、資本体力がある大企業の方が強くなってしまいます。

大企業は広告宣伝費もかなり投下できますので、もしかすると取引所の順位は大幅に変わってしまうかもしれません。

そんな状況の中で、今後仮想通貨の取引所はどんな打ち手を打ってユーザーを維持していくのかなあと思っていると、取引所によって異なるようには思います。

例えば、日本の仮想通貨の取引所「Zaif」には「Zaifトークン」、韓国のMetapsの「CoinRoom」には「PlusCoin」があったりします。

海外の取引所でも同じように独自コインを発行しているところがありますが、なぜ取引所が独自コインを発行するのかは、一度検討してみても良いように思います。

Zaifトークンの価値それ自体が今後上がるかどうかは分かりませんが、少なくともZaifトークンが欲しい人はZaifで買うしか今のところ方法はありません。

銀行の顧客を奪われ辛いビジネスモデルと今後の将来性について

顧客

銀行の話に戻りますが、銀行の場合は、今から日本で誰かが新しくユーザーフレンドリーで使いやすいネット銀行を立ち上げたとしても、その銀行のユーザー数を増やすのにはかなりの時間がかかるでしょう。

それはすでに大企業がいる同じ領域で戦うことになるからです。

このような状況は、日本の金融業界であれば、証券会社や保険会社やクレジットカード会社についても同じことが言えます。

他にも、上述した「スイッチングコスト」が効く例には、例えば「freee」や「マネーフォワード」などのクラウド会計ソフトがあります。

これらのサービスも、ユーザーは一度使い出したら、利用するソフトを変えるのはめんどくさいので、顧客を競合に奪われ辛いビジネスモデルと言えるでしょう。

また、銀行には顧客が離れ辛いという特性がある点に加えて、業務に無駄が多く、人も無駄にいますので、まだまだコスト削減や業務効率化が可能かとも思います。

昨今銀行員の人数を減らすリストラのニュースが話題になっていますが、これは正しい方向性でしょう。

個人的にはゴールドマン・サックス証券などの欧米の投資銀行のように、エンジニアなどのIT人材の採用を強化した方が良いのではないかなとは思いますが、まだまだ銀行はしぶとく生き残るんじゃないかなあというのが個人的な見立てです。

長期的にはわかりませんが、来年も銀行の状況は今とあまり変わらない一方で、仮想通貨の取引所の状況はかなり変わっているんじゃないかなあという気がします。