金融とテクノロジー雑記

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日本にはまだ無い?海外にある便利なフィンテックサービス3選

フィンテックサービス

今日は以前FinTech関連のサービスを調べていた時に気になった企業をいくつかご紹介します。

ちなみに約1年前にこの記事が書かれました。

sugai-webpay.hatenablog.com

素晴らしい記事ですが、約1年経った今も、日本の状況は当時とそんなに変わっていないような気もします。

その要因の一つに金融業界への参入障壁の高さがあるように感じます。

「金融業界への規制」や、この記事にもある「FinTechのカテゴリー」についても整理しようかと思っているのですが、今日は備忘録的に先に海外のサービスを書いていこうかと思います。

1. Plastc(クレジットカード決済)

財布がスリムに!クレジットやギフトカード20枚が集約できる「Plastc」

米国の「Plastc」は「最大20枚までの様々なクレジットカードを、1枚に集約できるクレジットカード」を提供しています。

タッチパネル式のディスプレーをスワイプして、使いたいカードを選ぶことができます。

例えば提携銀行(Bank of Americaなど3行)のカードを読み込めば、その口座の残高や最近の利用一覧などが表示されます。

また、QRコードやバーコードを読み込めるようで、eチケットのバーコードをPlastcに読み込んでおき、会場でPlastcを提示して入場する使い方も可能です。ちなみに専用マットで充電して繰り返し使えます。

更に、スマートフォンと連携することで、紛失防止対策も可能です。

iPhoneをペアリングすると、iPhone端末とカードが100フィート(約30メートル)離れると端末にアラートが届く仕組みを装備しています。 

個人的には、将来カードや携帯すらもいらいない決済サービス(生体認証等)が台頭してくる気はしますが、本当にあらゆる機能が装備されていて便利なクレジットカードです。

ちなみに2016年の4月からサービス開始のようで、現在予約を受け付けているようです。

→(追記)2017年時点にて上手くいかなかったようです。

Plastc,Inc.が破産申請、スマートクレジットカードの予約注文分は出荷せず

2. Simplee(モバイル決済)

www2.simplee.com

米国の「Simplee」は「決済×ヘルスケア」という成長市場でサービスを展開している企業です。

決済とヘルスケアという市場が良いので、今後ますます伸びる気がしています。

病院の決済に特化

ユーザーは「Simplee」のアプリをダウンロードすると、医療サービスに対する料金の支払いが可能になります。

ユーザーは家族全員に対しての医療サービスの支払いをモバイルアプリで行えるようになるのです。また、病院側でもデジタルの請求書を作成することができます。

ちなみにこのアプリは、ユーザーのヘルスケアアカウントとつながっており(内科・外科、眼科、歯科等の医療機関と、加入している医療保険会社)、医療費支払いの状況(支払い予定や支払い履歴)管理もオンラインで可能です。

(参考記事)Simplee | CHANOMA Startup List

(参考記事)“1分でわかる!成功サービス(49)”医療費支払い管理ツール「Simplee(シンプリー)」 | Bizna Lab ブログ

地域の医療機関との連携

また、地域の医療機関のデータベースと連携しているため、医療費のかからない医療機関を検索することができたり、保険で全額カバーされているにもかかわらず個人への請求がなされていたら、確認事項としてアラートを出してくれたりもするようです。

日本でも例えば「病院での待ち時間を解消するサービス」などが生まれれば流行るような気がします。

3. SaveUp(資産管理+α)

www.saveup.com

米国の「SaveUp」は、「PFMにゲーミフィケーションの要素を取り入れたリワードプログラム」です。

これだけ書いても良く分からないと思いますので順に解説していきます。

PFMとは?

まずPFMとは「Personal Financial Management」の略称で、「個人の資産管理」などと訳されます。

どうやら調べてみるとPFMの厳密な定義はなく、お金の管理を手助けするソフトウェアの総称として扱われており、一般的にはID連携(アカウントアグリゲーション)機能を用いて複数の銀行・証券やクレジットカードなどの口座情報を一元的に確認できるオンラインサービスを示すことが多いようです。

米国のMint.com、日本で言うところのMoney Forwardさんのようなサービスです。

ゲーミフィケーションとは?

この記事によると、「遊びや競争など、人を楽しませて熱中させるゲームの要素や考え方を、ゲーム以外の分野でユーザーとのコミュニケーションに応用していこうという取り組みで、ゲーム独特の発想・仕組みによりユーザーを引きつけて、その行動を活発化させたり、適切な使い方を気づかせたりするための手法」とのことです。

ここまで来て冒頭の紹介に戻りますが、つまりSaveUpは「自分の銀行口座とリンクし、貯金やローンの返済に成功するとポイントが得られるWebサービス」です。

貯めたポイントを元に、豪華賞品が当たるクジをひくことができます。

ちなみにこれがリワード(≒報酬)です。

このサービスのように、銀行と提携することで銀行口座とリンクするサービスを提供することができたり、企業と提携する(例えばスターバックスの店舗に行くとクーポンがもらえる等)ことでリワードが提供できたりして、非常に便利な個人向け金融サービスが生まれるようです。