昨日オバマ氏のニュースを見て「アフリカ」を思い出したので書くことにします。
オバマ氏、追悼式で「赦し」の歌 アフリカ系の苦難思う:朝日新聞デジタル
何となくアフリカというと、ケニアの「M-Pesa」みたいな感じになっている気がしますが、個人的にはモバイルペイメントとビットコインの普及が2016年も急速に進みそうな気がしています。
インターネットからモバイルへ
以前の記事でも書きましたが、世の中全体がインターネットからモバイルへシフトしている中、金融サービスも同じく、今後はますます携帯電話を用いたサービスが増えていくことかと思います。
特にアフリカ諸国などの新興国には、銀行口座は持っていないものの携帯電話は保有している人々が多数存在します。
大まかな数字ですが、アフリカ諸国10億人の内、銀行口座保有者数はわずか2億人であるのに対し、携帯電話の所有者数は6億人以上存在するようです。
ちなみに、このように「銀行口座を持たず、その日に得た現金のみで生計を立てる人々」のことを、英語では「Unbanked」と言います。世界銀行のレポートによると、どうやら世界には25億人以上の「Unbanked」が存在するようです。
「Unbanked」向けの金融サービス
今日はそのような「Unbanked」をターゲットとしたサービスをいくつか紹介します。
azimo
azimoは知っている人も多いかと思いますが、世界200か国以上で低額の送金サービスを提供しています。銀行口座向けの送金だけでなく、Facebookの友達間の送金ができたり、iPhone、Androidからも自由に送金が可能です。
ルーマニアで、AzimoとWorldRemitがM-Pesaでモバイル国際送金と受け取りを実現。 | 2015-12-10 | Time-AZ
そんなAzimoが、昨年ルーマニアで、冒頭に紹介したM-Pesaでのモバイル国際送金と受け取りを実現しました。もう少し時が経てば、恐らくアフリカは送金サービスの主要ターゲット国となっていくのでしょう。
payperks
こちらは米国のサービスで、Unbanked向けとは言い切れないかもしれませんが、いわゆる低所得層向けに「金融教育プラットフォーム」を運営しています。
プリペイドカードやデビットカードによる無料のリワードプログラムも提供していたりと、かなり先進的な取り組みと言えるでしょう。
afb
afbは2010年設立の企業で、アフリカでモバイル、預金、ローン、保険、カードなどの様々な金融サービスを提供しています。
ちなみにアフリカにおいて、このような総合金融サービスを提供することで有名なのが、次に紹介する「First National Bank」です。
世界で最も革新的な銀行First National Bank
こちらの記事にもあるように、FNBは「南アフリカ初のモバイル・バンキング」サービスを開発し、口座を持たない数百万人の人々にも金融サービスを提供しています。
2012年には、BAI-Finacle Global Banking アワードによって「世界で最も革新的な銀行」にも指名されているようです。
既に3万人の社員を擁し、ボツワナ、ナミビア、ザンビア、モザンビーク、スワジランド、レソト等の国々にも子会社があるようです。
アフリカとモバイルペイメント / アフリカとビットコイン
以前TechCrunchさんがこんな記事を出していました。
この記事にもあるように、インフラ面の問題から、まだアフリカ諸国でサービスを展開しいている企業はそれほど多くはないのかもしれません。
一方、下記のように他国からアフリカ向けにモバイルペイメントサービスを展開している企業は続々と出てきているようです。
モバイル決済サービス展開の「Nearex」が330万ドルの資金調達(BEENOS) « ペイメントナビ - カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト
また、Cointelegraphさんもこのような記事を発信していたりと、個人的にはアフリカには、日本よりもビットコインに対して色々とニーズがあるような気がしています。
アフリカにおけるビットコインサービスや、ブロックチェーンについてはもう少し調べようかなと思っています。それでは今日はこの辺で。