世界一の投資家バフェットを陰で支えた男と評される「チャーリー・マンガー」に関する本を読みましたので、読書メモを残しておこうかと思います。
「チャーリー・マンガー」の名前は「ウォーレン・バフェット」と比べるとあまり日本では知られていないようには思いますが、個人的に関心があったのでちょっとだけ調べてみることにしました。
チャーリー・マンガーの経歴
Wikipediaさんから少々引用しますと…
1924年、バフェットと同じくネブラスカ州オマハで生まれた。
ミシガン大学で学び、アメリカ海軍に入隊した後にハーバード大学ロー・スクールに学部学生の学位なしで入学した。
ロースクール卒業後1948年から1965年までTolles & Olson LLPに勤め、後にマンガー法律事務所を作り、不動産の弁護士として働いた。
その後、投資のマネージメントに集中するために法律の実務をやめた。
マンガーは、自身が80.1%の株を所有するバークシャー・ハサウェイの子会社ウェスコ・ファイナンシャル・コーポレーションの会長である。
とのことです。
人生の途中でウォーレン・バフェットと出会って意気投合し、バフェットに勧められたこともあってか投資業に専念するようになったようですが、彼の人生をより詳しく知るためには「投資参謀マンガ―」という本がオススメではあります。
こちらを読むと色々とマンガ―のプライベートな部分も含めて彼の人生を理解することができます。
投資家参謀マンガ―
ですが、正直「投資参謀マンガ―」はマンガ―の人生それ自体に関心のある人以外にとっては、そんなに読まなくても良いのかな~という本のようには思いました。
基本的に彼の人生をつづったものであるため、実践的な株式投資の手法などが掲載されている訳ではありません。
内容に関しても、少々抽象的な「人生に関する教訓」や「投資哲学」などが多いような気はしました。
一応個人的に本書で興味深かった点をいくつかメモしておきます。
チャーリー・マンガーの名言
チャーリー・マンガ―が祖父から学んだ2つの原則
- 事業を確実に築き上げるためには、まず抱えている仕事に集中すべきだということ
- 投資して将来の富を築くために、収入の一部を貯蓄すること
買収を検討する際、事前にどのような企業分析をするのか
まずは財務諸表を見ます。
財務諸表とその数字を読みこなして十分に理解し、さらにはその会社の真の経営状態をつかむために要領を得た質問をたくさんしなければなりません。
でもそれより、企業そのものの質の方が問題で、経営陣が優れているとか経営状態が良いなどといった理由があれば、時にはあまりパッとしない業界の会社を買うこともあります。(一部抜粋)
業績の素晴らしい企業がいつまで続くのかに対する答えの見つけ方
信じられないほど業績の素晴らしい企業がたくさんあるでしょう。
問題は、いつまでその状態が続くかということです。
それは、そうした業績を可能にしている原因について考え、それらを阻害し得る条件を洗い出すことです(一部抜粋)
ちなみに最後の一文は、この後紹介する「完全なる投資家の頭の中」という本では下記のように訳されています。
なぜ今そのような結果が出ているのか、そして何が起こればその結果が出なくなるか、を考えるのです。
チャーリー・マンガ―の人生そのものではなく、彼の投資哲学や名言についてさくっと学びたい方にはこちらの「完全なる投資家の頭の中」の方がオススメです。
完全なる投資家の頭の中
個人的にもこちらの「完全なる投資家の頭の中」の方が、色々と読んでいて学ぶことは多かったように思います。
ここでは詳細は記載しませんが、特に「堀」という概念について学ぶことは、ビジネスをしていく上で大切だなと改めて思ったところではあります。
「堀」とだけ聞くと参入障壁のようなイメージを持たれる方も多いように思いますが、バフェットは「堀」についてこんな風にも語っているようです。
ディズニーに対抗するブランドを作るとしたらどうしますか。
コークは世界中が幸せなイメージをブランドに持たせています。
この事業にはそれが必要です。
それが堀なのです。
そして、堀は大きくしていきたいものです。
そしてもう一つ、最後に本書で特に印象に残ったところをメモして終わりにしておきます。
だれかが自分よりも速く儲けていることを気にするのは、大罪です。
羨望は唯一、どうやっても楽しむことができないつまらない罪です。
痛みは大きいのにまったく楽しくありません。
そんな道を進む必要があるでしょうか。
全くもってそうだなと思ったのですが、ついつい人は他人と比較してしまう生き物なようには思います。実践的な株式投資の手法などを学びたい方には、こちらにおすすめのバフェット本をまとめましたので、良ければ参考にしてみてください。