金融とテクノロジー雑記

勉強になった本の感想など

InsTech(インステック)の分野は、ベンチャーと大企業の協業が増えていきそう。

保険

最近決済や融資が日本でも盛り上がって来たので、もう少し経ったら保険(いわゆるInsTech)だろうなーと思っていたら、最近明治安田さんがこんな取り組みをしていました。

prtimes.jp

これは明治安田さんの動きというより、VCのサムライインキュベートさんがこういう取り組みを明治安田さんと実現したことが凄いって話な気はするんですが、保険分野の新しいサービスは、また欧米に遅れること数年、日本でもじわじわ出てくるのかと思います。

ちなみにこのニュースを見て、そういえば第一生命さんもビジコンやってたなと思い出しました。

生保初 第一生命・かんぽ生命によるビジネスコンテストの実施について | NTTデータ

第一生命のInsurance Technologyへの取り組み

www.dai-ichi-life.co.j

第一生命さんはかなり前に株式会社化したり、色々と動きがある企業の印象なので、InsTechの取り組みもぽつぽつ出て来るのかな〜とちょっと期待しています。今度ちょっと詳しく見てみようかなとも思います。

ぱっと見「ビッグデータ」という文字が目立ちましたが、膨大なデータを保有する金融機関が注力する領域としては正しいように思います。

良く言われることですが、大量なデータを保有し、そのデータを有効に活用できる企業が、今後も競争を勝ち抜いていくのは確かなのでしょう。

生命保険の加入チャネルは未だに営業職員がマス

生命保険

冒頭の明治安田のハッカソンの話に戻りますが、

「MYライフプランアドバイザー(営業職員)を軸とした新しい生命保険ビジネス」をメインテーマに、生命保険ならではのコンテンツやオープンデータなどと組み合わせて魅力的なアプリケーションやサービスを開発します。

とのことでした。

「営業職員」を軸としたのは、大手の戦略としてはありだと思います。なぜなら未だに生命保険の加入チャネルは「営業職員」が大半を占めるからです。

だいぶ前にライフネット生命さんを皮切りに、生命保険もオンラインチャネルが増えましたが、結局多くの人は対面の方が落ち着くからなのか、自分で選ぶにはある程度金融リテラシーが必要からなのか、未だに加入チャネルは「営業職員」がマスです。

ちょっと前に住友生命が大手家電量販店(ヤマダ電機)で生保販売を開始するというニュースが話題になりましたが、「実際に会って話を聞く」というニーズには合致しているように思われます。

また、例えば結婚などの大きなライフイベントがあった際にも、まあ家電やら家具やら買いに行ったりするのかもなーってのもふと思ったので、チャネルとしても良いのかもしれません。

今後、若い人は生命保険に入るのだろうか?

生命保険

この話でふと思うのが、そもそも生命保険って皆さん入るんでしょうか?

オンライン生保などの「必要な保険に必要な分だけ入る」という考え方も良いとは思うんですが、若い人ですとそもそも生命保険の必要性を感じずに、生命保険には入っていない人も多いように思います。

結婚だったりライフイベントをきっかけに入る人もいるとは思うんですが、「そもそも生命保険はいらないよね」という考え方もミレニアル世代にはあるような気もします。

なので保険に代わるリスクヘッジの代替品であったり、あと相手によっては「必要な分だけ入る掛け捨ての保険」ではなく、「かなり固い投資商品としての保険」という見せ方をした方が、ウケる時もあるように思っています。

投資商品としての保険

例えば数年前でしたら円高でしたので、ドル建ての保険などが、一つの固い投資商品として銀行窓販では人気でした。

数年とか数十年スパンで入るものなので、現預金への換金の流動性は低いのですが、利率のとても低い定期預金よりも利回りが良いですし、正直保険の積み立てはリスクが全然高く無いので、固い投資商品だったとは思います。

ちなみに固い投資商品といえば、ソーシャルレンディングも、保険ほどではないですがリスクの低い金融商品だとは思います。

ソーシャルレンディングについての詳細はこちら 

また、余談ですが銀行員時代は、保険といえば富裕層の節税対策のための生前贈与案件が多かったなことをふと思い出しました。あとは、保証協会貸出を実行する際の経営者の団信加入あたりでしょうか。

この辺の保険を用いた税金対策の話や融資関連の話は、また別の機会に書こうかとは思います。

ベンチャー企業と大企業との業務提携

finc.com

最後に、タイトルにも書きましたが、保険って損保も生保もめっちゃ大手が強い領域なので、多分今後出てくるFinTechベンチャーが何かやるにしても、こういう協業みたいな感じのサービスが多くなるような気はします。 

僕は特に大企業が嫌いとかベンチャーが好きとかも特に無いので、どんな形にせよ便利なサービスが日本にも沢山出てくれば良いなーとは思います。

ちょっと最近日本の話を多く書いている気がするので、今度また色々と海外のサービスを調べて書こうかなと思っています。ではでは。