今回は今更ながら、日本と海外のフィンテック投資額を備忘録がてらメモしておきます。
ご存知の方も多いかとは思いますが、色々と学びが多かった野口氏の「ブロックチェーン革命」やこちらの日経新聞の記事によると、2015年のフィンテック投資額は下記になるようです。
世界各国のフィンテックへの投資額は?
2015年の世界のフィンテック投資額は前年比75%増の223億ドルで、こちらのForbesの記事によると、2016年は240億ドルにもなるとの見通しとのことです。
フィンテック投資額の比較(2015年)
- 米国:122億ドル
- 中国:13.2億ドル
- インド:11億ドル
- 英国:9.7億ドル
- 日本:0.44億ドル
この投資額だけを見てしまうと、ブロックチェーン革命に記載されていたように、日本は「フィンテック投資」という観点では遅れているようにも見えます。
ですが、フィンテックサービス自体は続々と出て来ているように思います。
CROWDPORT
つい先日もソーシャルレンディングの比較サイトがリリースされました。
海外にはあるけれども日本にないサービスで、かつ日本でソーシャルレンディング事業者が増えてきたこのタイミングでのリリースは、正に的確なタイミングだと個人的には思いますし、マネタイズも普通にできそうなサービスな気がします。
ちなみに話はちょっと変わりますが、(ビットコインをフィンテックに含めたら怒られそうですが)ビットコイン領域に関しては、個人的には日本は世界的に見てもそんなに遅れている訳でも無いような気がしています。
こちらもつい先日とても興味深い会社が設立されました。
ユナイテッド・ビットコイナーズ
拝見するとかなり時代の先をいっている内容な気はしますが、こういう未来を望む方も一定数いるのではないでしょうか。
ブロックチェーンやビットコインのプロジェクトの絶対数自体は、欧米に比べて日本は少ないのかもしれません。
ですが、ビットコインなどの仮想通貨への投資額は大きいですし(トレーダーが多いことが良いのかどうかは分かりませんが)、新興国と比べてビットコイン決済の導入店舗数も多いですし、仮想通貨に関する法整備も進んでいるようには思います。
まあ唯一残念な点は、日本では仮想通貨詐欺が多発している点です。
これらの詐欺の問題の抜本的な解決方法は、TVなどのメディアの正確な報道や注意喚起、あとは法整備とかなのでしょうか?
日本では詐欺が発生していたりビットコインへの誤認も広まってしまってはいますが、特段新しいテクノロジーに関心のない一般人にも「ビットコイン」が認知されているという状況は、何かが一気に広まるには結構チャンスな気がしています。
イスラエルのフィンテックスタートアップ数と投資額
冒頭にご紹介した投資額に関して、イスラエルは特に触れられていなかったのですが、個人的にはサムライインキュベートさんやビルゲイツとウォーレン・バフェットの両氏も注目している「イスラエル」という国はとても興味深いなあと思います。
実際こちらのFinTech Avivというサイトによると、イスラエルには500以上のFinTech領域のスタートアップが生まれており、既に資金調達額も4億ドル以上のようです。
日本の人口1億2千万人に比べてイスラエルの人口は800万人程度ですので、正に起業大国と呼ぶに相応しい国な気がします。
VCの総投資額は年間約45億ドル(約4600億円)とのことですので、今後もフィンテックに限らないテクノロジー領域には相応の投資がなされることが想定されます。
ちなみにZUUさんの記事に載っているイスカル・メタルワーキング・カンパニーズ(IMC)はこんな会社のようです。
ウォーレン・バフェットが投資するイスカルジャパン
IMCグループ(International Metalworking Companies B.V.)は、イスカル社を中核とする切削工具メーカーグループです。
韓国のテグテック社、アメリカ/ドイツのインガソル社、日本のタンガロイ社をはじめ、15社以上によって構成されており、超硬切削工具業界では世界第2位の売上高を誇ります。
近年では、2006年にウォーレン・バフェット氏率いるバークシャーハサウェイ社による大型投資が行われ、業界の枠を超え、名実ともに優良国際企業集団として認知されています。
また、イスラエルについては、下記のメディアではブロックチェーンのホットスポットやフィンテックハブとも呼ばれたりしているようです。
Deloitte Highlights Israel's Rise as 'Blockchain Hotspot' - CoinDesk
FinTech AvivのMagazineにイスラエルのニュース情報が結構集まってそうでしたので、たまに見てみようかなあと思います。