【2017年8月一部更新】
アジアのFinTech Startupが気になったのでTech in Asiaの記事を読み返し、不定期にぽつぽつ紹介していこうかと思います。
以前書いたFinTech関連のサイト(英語編)紹介時には載せていませんでしたが、Tech in Asiaも結構見ている気がします。
ちなみに当たり前かもしれませんが、メディアが発信する情報というのは、バイアスがかかっている事が良くあります。テレビがその好例かと思います。
なので、メディアの情報元を辿っていったり、直接企業のHPを見たり問い合わせたり、更には現地に足を運んで情報キャッチした方が、より有益な情報は手に入るように思います。
本当に価値ある情報を手に入れるためには、それなりの手間暇をかける必要はあるのでしょう。
シンガポールのFastacashとは?
Tech in Asia - Connecting Asia's startup ecosystem
「Fastacash」は以前も書いたことがありますが、HPを読んでみるともっと色々できるようでしたので、改めて書くことにしました。
記事によると、FacebookやTwitter、WhatsappやSMSでの支払いを可能にするAPI(それらを利用するためのルールみたいなもの)を提供しているとこのことです。
そんな訳で、シンガポールの有名な銀行のDBSと提携し、電話番号で送金できるアプリなどを出したりしています。
HPを見てみると、以下の2つがサービスとして記載されています。
1.「P2P Payments」
これは「Peer-To-Peer」という個人間の支払いサービスです。HPで書かれているのは、パーティの参加費の例です。
昨晩のパーティの写真と一緒に、「fastalink」というリンクをFacebookで友人に送ることで、友人はその「fastalink」をクリックして、パーティの参加費を支払う事ができるという例です。
どのような感じなのかというと、上記の約1分間のビデオが分かりやすく、こちらの動画では、友人に「fastalink」をSMSで送信しています。
送る側は友人に「fastalink」を送る手段を選べる(Facebook?Whatsapp?SMS?など)点と、友人側も「fastalink」をクリックした後に支払い手段を選べる点が便利なのでしょう。
2.「P2M Payments」
これは「Person-To-Merchant」の略で、要は個人からお店への支払いサービスです。HPに例として出されている写真を順に見ていくことにします。
1. 服のECサイト
例えば、ユーザーが服のECサイトにいき、商品を購入しようとします。
そうすると、ユーザーは「request to pay」という支払い手段を選ぶ事ができます。
2. request to pay
これは要は、Aさんが彼氏のBさんにLINEで「これ買って」と「fastalink」を送信できるということです。
ちょっとこのように書くと恐ろしいサービスの様にも思えてきましたが、個人的にはこの豊富なラインナップに驚きました。LINEもあるという…
3. fastalink
「fastalink」に加えて、商品詳細やメッセージや写真も一緒に送れます。
今回はSallyさんの誕生日プレゼントを購入するということで、Joeさんに支払いを求めています。
4. クリックして支払い
クリックして支払いが完了します。
ちなみにリンクだけでなくQRコードやバーコードの生成も可能なようです。
これはfastacashはなかなか便利ですね。
送信手段や支払い手段を選べるという点が個人的には好きです。
分散する支払い手段とビットコインの今後
この支払手段に関して最近思うのが、何か一つの支払い手段が全てになるという状況は、当面来ないのだろうなということです。
これは例えばビットコインについてもそうで、ビットコインが支払い手段の全てになることも、当面無いと思っています。
僕はこちらのホリエモンのインタビューが非常にしっくりきています。
以前何かの資料で読みましたが、アメリカやカナダなどの北米では、今後5年以内にビットコインなどのデジタルマネーが、1週間の内の支払い手段の内、約10数%を占めるようになると、予想されていたような気がします。
もしかしたら一部の新興国では更にその割合が増えるのかもしれませんが、日本では今後も当面現金が圧倒的で、続いてクレジットカードや電子マネー、ビットコインは本当に一部というような状況が続くのでしょう。