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アフターコロナのマーケティング戦略 | P&Gマフィア本の感想

マーケティング戦略

アフターコロナのマーケティング戦略 最重要ポイント40」の感想です。

著者であるP&Gマフィアの西口氏や足立氏の本には他にも「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」や「マクドナルド、P&G、ヘンケルで学んだ 圧倒的な成果を生み出す 「劇薬」の仕事術」など有名な本があります。

今回の書籍は、過去の本の内容も少し含めているようなところもあり、こちらの最新本を読むとこれまでの本で語られていた内容の大枠も掴めて良いように思いました。

ちなみに本書のタイトルは「アフターコロナ」のマーケティング戦略となっていますが、本書はコロナ前・コロナ後という考え方に囚われずに、マーケティングや企業経営において重要なことを教えてくれる内容となっています。

コロナ前とコロナ後という考え方に囚われない

コロナ

本書の最後では、足立氏のメッセージとして以下が記載されています。

人が何かを買う理由や欲望は何千年も変わりません。

変わらないことを見据えたうえで、新たなメディアなど変わる部分について理解して対応していくことが大切です。

これを読んでアマゾンのジェフベゾスのコメントを思い出しました。変わるものよりも変わらないものに目を向けた方が戦略も立てやすいのでしょう。

また、西口氏のメッセージには「自分とお客様とを仕掛ける側と仕掛けられる側に分けてない」というものがありました。

自分とお客様を仕掛ける側と仕掛けられる側に分けないこと。

分けて考えると、すぐにどうやって顧客に買わせるかというHOWを考えはじめてしまいます。そうではなく、重要なお客様が誰か、そのお客様にとって本当に何が重要な価値や便益か、お客様に何を提供したら喜んでもらえるかを考えないといけません。

サービス提供側にいると、つい「ユーザーにどうやって買わせるか?」を考えてしまいがちです。本書の途中でも下記の記載がありましたが、この視点は本当に大切だなと思います。

「こんなことを訴求すれば、売れるのではないか」 というのは完全に企業側の視点です。

そうではなく、消費者の視点で、それで自分が買うのかと問いかけてみることが大切です。

個人的には、自分が「買わない」と思うサービスを提供している会社の株も買わないことにしています。

戦略は立てた瞬間に陳腐化していくので囚われすぎない 

戦略は立てた瞬間に陳腐化していくので、今の状況においても過去に立てた戦略が正しいかどうかは、定期的に見直した方が良いのは間違いありません

勝ち続ける能力の一つは、常に変化に対応できる柔軟性である

これは外部環境の移り変わりが早い業界に対して、特に当てはまる内容だと思いました。外部環境の移り変わりが早いと、本当に少し前に決めたことを変える必要が出てきたりします。

先月時点では想定していなかったようなことが翌月に起きたりしますので、その都度その外部環境の変化に対して適切に対応していかなければ、業界で生き残っていくことができないのです。

これまでに決めたことに囚われすぎることは、企業成長を妨げる要因にもなるように改めて思いました。

品質や精度を高めるためにもスピードが大事であり、さらにいうとPDCAを回し続ける回数が重要になってきます。

本書の途中でも、上記のようにデジタル化によってPDCAを高速で回せるようになったということが紹介されていました。

移り変わりの早い業界で勝ち残っていくためには、変化に対応できる柔軟性、スピーディーな経営の意思決定、高速にPDCAを回せる組織体制が必要だと強く感じました。

成功する事業と顧客理解について

顧客理解

日本や世界で成功している企業をみると、どのような顧客にどういうサービスを提供するかという、WHOとWHATから全ての事業をスタートさせています。

WHOとWHATが定まって、その組み合わせを実現するために結果的にHOWが決まる。この順番を絶対に間違えてはいけません。

 この顧客の理解の部分については、本書ではいろいろなアドバイスが書かれています。

カスタマージャーニーは実在する顧客1人1人に個別作成し、数十人繰り返した結果から、見えてくる共通項に着目して打ち手を考えていくべきだ。

想像上のカスタマージャーニーをいきなりつくってはいけない。 

B2B領域の事業だからといって、目の前の顧客だけを顧客として考えてはいないか。

その先にいるはずの「最終顧客(C)」にまで提供できる便益と独自性を見据えて手を打つことで、新しい付加価値やニーズを見出そう。

 「顧客起点で考えることが身についているマーケター」は、必ず今の顧客を見るところからスタートします。

というのも、自分自身は顧客から遠いところにいて、よく理解できていないという危機感を持っているからです。

自分たちによく見える狭い範囲だけを切り取り、そこで売上が伸びなくなると諦めて、新製品の開発に活路を見出すやり方には、大きな機会損失があります。

きちんと市場について理解し、市場における自社の位置付けを正確に捉え、顧客理解を深めておくことが、正しい経営の意思決定に繋がるのでしょう。

組織カルチャーについて

経営者の人間性と価値観、良し悪しの判断基準はその人の言動や行動に表れるもので、そうしたトップの価値観を行動に落とし込んだものこそが会社のカルチャーになるからです。

最後に、組織カルチャーについても少し言及があったので紹介しておきます。

どこの会社でも、リーダーの言動は特に注目して見られていると思います。これは自分にとっても戒めですが、「言っていることとやっていることが違う」というのは信頼を失う要因になりますので、リーダーは約束を守ることも大切だと思います。

また、基本的に「行動」は嘘を付けないと考えています。そのリーダーが「何を言っているか?」よりも、そのリーダーは「どういう行動を起こして、どういう成果を上げているか?」に着目した方が、人を見誤らないのかもしれません。