【2017年8月一部更新】
フィリピンのフィンテックのスタートアップについてのまとめ記事です。
Tech in Asiaの記事では、フィリピンに関してはAyannah、VMoney、PawnHeroなどが紹介されていましたので、それらについてまず書こうかと思います。
① Ayannah
「Ayannah」は「Unbanked(銀行口座を保有しない人々)」向けにECやオンラインの支払いサービスを提供しています。
HPを見る限り主なサービスは以下の3つです。
1. Sendah Direct
「Sendah Direct」は、ユーザーが携帯電話の通話料や商品券、小口の保険商品などの電子商品や、有形の商品の再販ができるオンライン上のプラットフォームのようです。
2. Sendah
「Sendah」は海外に移住したフィリピン人をターゲットとしているようです。
サイトを見ると、フィリピン国内に住むフィリピーノ達に、海外からギフトなどを購入して送れるECプラットフォームや、フィリピン国内の請求書に対する支払いが可能なオンラインサービスを提供しています。
3. Gamenah
「Gamenah」は、ゲーマーがゲームのクレジットを購入することで、様々なオンラインゲームを1つのアカウントで利用することができるようになるプラットフォームのようです。
ちなみにHPの3つ目の主要サービスは「Sendah Remit」となっていましたが、クリックすると現在は「Gamenah」にとぶようです。
② VMoney
「VMoney」も上記のAyannahと被るサービス(オンラインでの支払いなど)も提供しているようですが、それに加えて生活密着の決済サービスを提供しているようです。
Vmoneyはこちらの1分程度の動画が分かりやすかったです。
発行無料のプリペイドカードにお金をチャージしておけば、Suicaの様にバスに乗る際の決済に使えたり、アプリで送金ができたり、ブレスレットのウェアラブルデバイスやスマホのQRコードでも買い物ができたりと、何とも便利そうな印象です。
詳細が書かれている日本語の記事がありましたので、ご関心のあるかたはこちらの記事をご確認ください。
③ PawnHero
「PawnHero」はオンラインの質屋サービスで、ユーザは質入れしたい商品をスマホで撮影し見積を取得、宅配便でセンターに送ると商品が評価され、現金を手にすることができるとのことです(参考記事)。
日本で似たようなサービスは特に聞かない気がするのですが、既にあるのでしょうか。
以前記事にも書いたように貸金業は参入障壁が高いので中々サービスを始めるのが難しいように思います。
ちなみに世界では「Pawngo」が有名なようです。
④ Coins.ph
「Coins.ph」はビットコインとブロックチェーン技術を用いて以下のようなサービスを提供しています。
1分程度の分かりやすい動画があったのでそれと合わせてご紹介します。
送金サービス
これは24か国から現金やビットコインを送金できるサービスです。
凄いのは30以上の銀行、450以上のATM、5000以上の現金のピックアップセンターで、フィリピン側の人はお金を受け取ることができる点です。
現金の引き出しサービス
また、キャッシュカード不要で、携帯にSMSで送られてきた16桁の番号を入力して現金をATMから引き出せます。
請求の支払いサービス
そして電気やガスなどの公共料金を支払えたりもします。
何だか改めて調べてみると、金融サービスに関しては欧米に遅れているばかりでなく、既にアジアにも抜き去られているような気がしてきましたね…
ちなみにこちらの記事によると、フィリピンの人口の大部分はUnbankedのようです。そのような環境の方が日本よりもはるかに「ビットコイン」は浸透しそうな気がします。
なお、フィリピンに関しては僕も1ヶ月程度滞在していましたので、「フィリピンのモバイルマネーとビットコインサービス」に関する記事を書きました。
フィリピンに関心のある方は合わせてご確認ください。